節電①照明

原発事故に伴う電力の供給不足から企業も家庭も節電に追われている。
日本は明るければ明るいほど豊かな文明と思うようになったのは何時の頃からでしょうか。

昼間からいたるところに照明がついていて、眩しいほどに明るいところだらけになっていました。
節電が叫ばれはじめてからどんどん照明が落とされ薄暗いと感じる方も多いかと思いますが、
英国生活での体験からするとこれでもまだ明るすぎると感じます。

谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を読んで暗さの中に豊かな文化があることを思い知らされます。
町が暗ければ月明かりや星の輝きを楽しむこともできます。

40年ぐらい前に2年間、ロスアンゼルスで生活していましたが、高級なレストランほど室内が暗く、明るい外部から中に入ると目が慣れるまでしばらくは暗くて中がどうなっているかまるで見えません。目が慣れてからでもメニューの字をはっきり読むことができないほど暗かったことを思い出しました。20年後に再訪した時も、高級なレストランはやはり暗かったのですが現在はどうなのでしょう。キャンドルライトで食事をするのが高級感があったりロマンチックと感じるのはどうしてでしょうか。

日本食の彩りを味わうにはそれなりの明るさは必要ですがほどほどにとどめて欲しいものです。芸妓(げいこ)さんや歌舞伎役者の白塗りは暗いところでもはっきり美しく見せるためのものです。ライトをいっぱい浴びたらハレーションをおこしてしまいます。
節電のためにLED照明にするのも結構ですが、もっともっと「陰翳礼讃」できる環境を取り戻したいですね。
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by 10nenchodo | 2011-07-04 10:41
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